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#2 井村宣昭(撮影監督)、奥津春香(カラーリスト)

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2016年11月9日 都内某スタジオにて、Panasonic主催による「VARICAM PURE CM撮影検証テスト」が行われた。VARICAMの性能を検証するため、企画・演出を含む総合ディレクター&MCとして中村隆太郎氏が担当、スタジオ内に室内セットをつくり、デイライト、ナイトライトの照明を切り替えて、VARICAMの色再現性や低照度下での撮影性能、その後のワークフローの確認を行った。
このテストにあたりRAWのワークフローを担当したのは、クリエイターのマネジメントを中心に制作業務を担う株式会社井村事務所と、撮影機材レンタルを行う株式会社I-7。その両社の代表取締役を務める、撮影監督の井村宣昭氏に、2016年末に発売されたVARICAM PUREの特性について語って頂いた。またカラーリストの奥津春香氏からは、RAWデータのカラーグレーディングにおけるポイントや色の特性について語って頂いた。

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VARICAMのカラー情報のポテンシャル

今回のテストではスタジオ内に組み上げた室内セットを、VARICAM PUREで非圧縮RAWデータで収録し、ライブグレーディングにて、ルックとその色再現性をチェックする。その後、ポストプロダクションにてグレーディングし、他社のシネマカメラとの違いも含めて比較する検証が行われた。レンズは全てのカメラともCarl Zeiss社のUltra Primeを使用。設定は、デイとナイトの2つで、ナイトはセットの照明を満月の光量に合わせ、それを窓から差し込ませ、室内はロウソクのみの明かりで撮影した。

井村: ハイとローと中間色の色の残り方を見て、自分でも驚きだったのが、再現性はARRI ALEXAと比べても遜色がないということです。非常に素直なカメラで、現場の意図する味をそのまま作れます。色の分離したドットもないですし、自然な印象になります。特にハイライトの乗り具合が優秀で、例えばデイの撮影時、壁に反射する光のイエローがちゃんと影響しているんですよね。シアンとブルーの差も出ていて、見た目に近いんです。

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VARICAM PURE/Night Scene ISO 5000:
No Effect


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VARICAM PURE/Night Scene ISO 5000:
Noise Reduced

奥津:VARICAM PUREはイエローの出方が綺麗だなということを、今回とても感じました。他のシネマカメラは各々色について特徴があって、よくあるのはイエローの部分だけ際立ってしまい、イエローを抜いてほしいと言われることが多いのですが、VARICAM PUREではどの色もニュートラルで出てきてくれるので、彩度を上げても何かの色だけが突出するということがありません。また、彩度を上げた時の影とハイライトの感じがとても自然です。

ISO5000を活かした画づくり

井村:ISO800とISO5000、両方のフィルムストックがあるという考え方が画期的ですね。特にISO5000は非常に明るく、例えば携帯電話の画面を撮ると、ディスプレイの光量を一番弱くしても、その光が飛んでしまうくらいでした。ですので、開放の違うレンズを使っても、シャッターや絞りを変えずにそのまま撮影することができたんです。光のバランスも変える必要がありませんでしたよ。

奥津:ナイト撮影時のISO5000のノイズも優秀でした。横ノイズが目立ってしまうカメラもある中、VARICAMでももちろんノイズはありますが粒状感のあるノイズで、プラグインを使用しても割とキレイに処理でき、ディテールもちゃんと残っていました。粒っぽい感じもフィルムグレインに近い印象です。

VARICAM LTをMVで初使用

このテストを通してVARICAMの基本性能の高さを知った後、井村氏が早速その力を試したのが、森山直太朗のMV「12月(2016ver.)」だ。VARICAM LTで撮影されたこの作品の中でも、いくつもの驚きがあったという。

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©UNIVERSAL MUSIC LLC

井村:ナイト撮影時のタクシーの中の映像なのですが、今までだったら中に照明を仕込み、外の夜景のバランスに合わせて低照度で撮影していたんですね。でも、ISO5000だと、中に照明を焚いたら明る過ぎて飛んでしまったんですよ。そこで、照明を焚かずに撮影したら、タクシーが走るたびに、外の光の影響がすべてガラス越しに人物に触ってくるんです。例えば、前の車のテールランプで人物の顔が真っ赤になる、といった映像は今まで撮れなかったものです。つまり、リアルな光が撮れて、なおかつそれが後でいじれるだけの色情報を持っているんです。これには驚きました。

ハイライト部の色も失われない

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©UNIVERSAL MUSIC LLC

奥津:また、ハイライトの色が結構残っていたのも驚きでした。普段ハイトーンのものを作ることが多いのですが、ハイライトの色が浅く、残らないことが多くて。でも、同じような作業でやってもVARICAM LTで撮った森山さんの映像は階調も残っていて、引っ張ることもでき、綺麗でした。特に、イルミネーションのボケた色の再現が良かった。(レンズ前に)特殊なフィルターを入れているため、キラキラするんですけど、このハイライトの中に色んな色が入るんです。そうした色は他のカメラだと色がなかなか残りにくいんですが、VARICAM LTの映像ではしっかり残っていました。

森山直太朗 MV「12月(2016ver.)+メイキング」

https://www.youtube.com/watch?v=6KFVYT5C8Ys

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Profile

井村宣昭/Nobuaki IMURA

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1976年 熊本県出身
21歳の時、フリーの身で上京。
さまざまな人との仕事を通して鍛えられ29歳で映像カメラマンに。
2012年フリーランスのカメラマンを集めた、
株式会社井村事務所・株式会社I-7を設立。
その他にもポストプロダクションシステムや企画・制作業務などにも力を注いでいる。

主な撮影作品

UCC BLACK 無糖TVCM 桑田佳祐「大河の一滴」【男のブラック】篇
FINAL FANTASY XV  TVCM 全世界で熱狂中篇
安室奈美恵 / 「Fighter」
SiMvsCrossfaith / 「GET iT OUT」
MAN WITH A MISSION / 「Dead End in Tokyo」

奥津春香/Haruka OKUTSU

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1990年神奈川県出身
CG会社でオフラインエディターを経て、
2014年井村事務所のカラリスト、DITとして所属。

主なグレーディング作品

宮崎県小林市 移住促進PRムービー “ンダモシタン小林”
東芝ライフスタイルムービー「ピンときちゃった!」
安室奈美恵「Dear Diary」
HKT48春のライブツアー〜サシコ・ド・ソレイユ2016〜

井村事務所/I-7

http://i-j.co.jp/

VARICAM オフィシャルサイト

http://pro-av.panasonic.net/jp/varicam/index.html

VARICAM オフィシャルFacebookページ

https://www.facebook.com/VARICAMJP/