logo_ver_tri
logo_hor_tri
  • ALL

    すべての記事をみる

  • NEW

    新製品 & 業界ニュース

  • HOTSHOT

    いまHOTSHOTな人に注目

  • FEATURE

    特集

  • IMAGI

    イマジネイティブ・アート

  • COLUMN

    コラム

  • UNIQ

    製品レビュー & テストレポート

  • TECH

    メーカーインタビュー & 技術解説

  • TIPS

    One Point of View

  • EDIT

    編集 & ポストプロダクション

  • TOPICS

    インフォメーション

X-H1 × MKXシネマレンズ

- 開花する次世代のMotion Pictures -

江夏由洋(marimo RECOARDS)

UP

MK18-55mm
MKX18-55mm T2.9
MK50-135mm
MKX50-135mm T2.9

MKXで完成するデジタルシネマ

06
フィルムシミュレーション「ETERNA」の搭載により、飛躍的な進化を遂げたX-H1。これにより富士フイルムXシリーズの4K動画は、新しいデジタルシネマの扉を開けることになるだろう。
X-H1と合わせて、もう一つ大きなプロダクトが発表された。それがシネマレンズシリーズのMKXだ。MKXシリーズは既に発売になっているソニーEマウントシネマレンズのMKレンズシリーズのXマウントバージョン。MKレンズは、その性能と比較してコストパフォーマンスの高いシネマレンズとして、その概念を大きく変えたレンズといわれている。今回のMKXもその性能はほぼ同一の2本、18-55mm/T2.9と50-135mm/T2.9がラインナップされた。
その特徴は何と言っても、待望の富士フイルムXマウントであること。Xマウントのカメラであればカメラボディとの通信が可能になるため、収差補正なども含めて効率的なレンズ運用が可能になる。もちろんX-H1とのコンビネーションは最高だ。

圧倒的な性能を誇るMKX

MKX_追加03
MKXは、ミラーレス用シネマレンズとして圧倒的な性能を搭載している。通常のフォトレンズであれば、1/3ステップによる絞り調整しかできないが、当然シネマレンズであるため絞りはシームレスに調整可能。より細かい露出調整が可能だ。そして200度というフォーカス開角度は、マニュアルフォーカスをメインとするシネマのワークフローには欠かせない機構だ。トルクがしっかりと取られたフォーカスリングもスチルレンズにはない粘りをみせる。ギアピッチも0.8Mの標準規格で、汎用フォローフォーカスなどの周辺機材がそのまま使える。

シネマのために設計された光学性能

MKXには、従来のハイエンドシネマレンズとほぼ同様の光学性能が搭載されている。まずはブリージング(フォーカス移動による画角変動)が起きない設計で、スムーズなフォーカス送りが可能だ。多くのスチルレンズは、フォーカスを動かすたびに、その画角が動くため、少し見にくいと感じることが多々ある。MKXでは全くコンポジションが変わることなく、フォーカスを送ることができる。またズームによるフォーカスシフトも全く起きない。これも多くのスチルレンズで起こる、ズーム域を変える度に被写体のフォーカスを調整する必要が起きてしまう問題だ。MKXでは一度フォーカスを合わせた被写体に対して、どのズーム域でもフォーカスシフトが起きない設計。ズーム域全域で合わせたフォーカスがズレないため、ズームアクションそのものを動画として使うだけでなく、フォーカシングしやすいテレ端でフォーカスを合わせておけばワイド端側でもそのフォーカスが保たれるため、より正確なフォーカシングが可能になる。
またスチルレンズでは、ズーミングをする際にコンポジションの中心がずれてしまうとことがある。いわゆるズーミングにおける光軸ズレだが、MKXはこの光軸ズレが起きないようにしっかりとデザインされ、中心に置かれた被写体が常に中心に位置するようになっている。
10
当たり前の話だが、これらのことがシネマレンズとスチルレンズの違いであるとも言えるだろう。実際多くのスチルレンズは、その一瞬を捉えるために十分な機能を備えているのではあるが、時間軸を伴う動画を撮影する上ではどうしても欠けてしまう性能が出てきてしまう。まさにブリージングやフォーカスシフトそして光軸ズレなど、写真を撮る上では全く問題にならないことが動画を撮影する際には問題になってくる。そこで「シネマレンズ」の価値が問われることになる。富士フイルムが徹底的にこだわって開発を進め、ミラーレスで使える世界初の高性能シネマズームレンズこそがMK、MKXシリーズなのだ。あくまで動画を撮影するために設計されたレンズであり、捉えられる色やトーンに加え、物理的なレンズの構造や光学設計はシネマのために作られている。

単焦点レンズに肩を並べる画質

MKX_追加01
そして何よりもMKXレンズが捉える画質が素晴らしい。そもそも単焦点のレンズであれば設計そのものがズームレンズよりもシンプルになるため高い光学性能へのハードルは低くなるのは当然だが、動画に必要なほとんどの焦点距離をカバーする18-55mmと50-135mm2本のズームレンズで、ここまでの光学性能を打ち出せる技術力は驚きに値する。もちろん開放値はT2.9と多くのプライムレンズに比べ2段ほど明るさには劣るが、MKXはこのT2.9の値からプライムレンズをも凌駕する画質を持つと富士フイルムはその自信のほどを伺わせている。もちろん筆者自身もMKXで撮影を進めて、ただただ美しいと実感している。ズームレンズというと「単焦点に比べて画が劣る」というイメージを持つ人も多いとは思うが、それはあくまで技術が追いつかなかかった時の話で、もはやMKXの画質を見て、新しい時代を感じることになるのだと思う。もちろん価格についてもそうだ。10倍以上するハイエンドシネマズームレンズとほぼ同等の品質を誇り、小型で機動力も高い。まさに非の打ち所がないレンズであると感じる。

MKXとX-H1のコンビネーション

そしてこのMKXがX-H1と素晴らしいデジタルシネマの環境を生み出すことになる。これこそが富士フイルムが求めてきた「デジタルシネマ」の形だ。決してデジタルという効率的な手段だけに頼らず、本来、人間が美しいと感じるアナログでかつ、心に響く調和そのものを技術の礎においた。信じられないほど小さな筐体に詰められた最先端の技術と、何十年にもわたり培ってきた色づくりのノウハウが今4Kデジタルという形で生まれ変わる。

「色(トーン)」と「レンズ」で勝負する

MKX_追加02
富士フイルムのデジタルシネマが持つ大きな特徴は、「色(トーン)」と「レンズ」だ。もともと数多くの銀塩フィルムを世界中に配給してきた富士フイルムは、写真だけにとどまらず映画の分野でも幅広い支持を得てきた。そんな長い年月の間に培われてきたフィルムの色再現へのノウハウは、他社ではみられないものだ。ここ数年各社からデジタルフィルムのカメラが続々と発売になり、4Kという次世代の規格が本格的に動き出す中、富士フイルムが最もこだわり続けたものこそが、これらのフィルムをデジタルで「再現」することだった。
MKX_追加04
PROVIAに始まりVeliaやASTIAといった銀塩フィルムの数々は、今デジタルで新しく生まれ変わり、そしてClassic ChromeやACROSなど、デジタルがメインストリームとなった今だからこそ、そのフィルムの色やトーンにこだわった展開をデジタル機器で実現してきた。ミラーレス動画ではX-T2で4Kに参入したのだが、富士フイルムが独自に目指した世界こそが、フィルムの色に根ざした色再現である。最新のETERNAを実装し、X-H1が魅せるフィルムシミュレーションの世界は多くの人を魅了するだろう。

そしてレンズはFUJINONの名前に刻まれて来た歴史がある。高性能・高品質を保証するFUJINONブランドはデジタルになってXFレンズという誰もが認める最高のレンズ群を生み出した。更には数々のハイエンド放送用レンズや、ハリウッドでも活躍するHK、ZKシリーズといったシネマレンズでFUJINONの躍進は未だ衰えを見せない。そして今、いよいよミラーレスへの準備が整った。MKXシネマズームレンズシリーズもいよいよスタートラインに立つ。

X-H1でシネマ用銀塩カラーネガフィルムETERNAがデジタルで再現されることになり、いよいよ新しいデジタルシネマの世界が始まる。MKXという最強のシネマズームレンズとともに時代を変えていくことになるだろう。ミラーレスという小さなボディに込められた未来は無限大だ。

DSCF2228
X-H1とMKXを使った撮影シーン。運用は信じられないくらい簡単だ

DSCF2299
新しく発表になったMKXの2本、18-55mm/T2.9と50-135mm/T2.9。あまりのも小ささとその性能に注目が集まる

11
02
X-H1とMKXを使った撮影からの切り出し。数字では計り知ることのできない美しさを持っている

MKXレンズ製品紹介映像

MKX18-55mm T2.9 公式サイトはこちら

MKX50-135mm T2.9 公式サイトはこちら