JP EN

Light & Magic

- #2 輝け、クロロフィル -

issue007_imagi_body000
夜道を歩いていると、ふと違和感を覚えた。
見上げると、街路灯が蛍光管からLEDへと換わっていた。
緑味の強かった波長は、比較的に均質な白となり、
また減衰が大きくなってしまった分、コントラストは高い。
なんてことない灯下が、まるでスポットライトを浴びたかのように、
ドラマティックに演出されていた。

色はただの電磁波だと、ファインダーを覗いて強く意識する。
灯体のもつエネルギーが全てだ。

太陽から発せられた光は、大気にぶつかり散乱し、地表に降る。
葉の表面には多くの柵状組織が整列し、光はその中を通過する。
そこでクロロフィルは出会い、光合成を起こす。
吸収されなかった緑の波長が、固有色となって発せられる。
新芽が淡い黄色や赤を纏うのは、それが未発達なためである。

やがて、その透過した光は、レンズを通じ、撮像素子へ届き、
画面外の太陽の光によって、絵は象られる。
間に吸収された小さなエネルギーを似って、
活き活きと輝く新芽を愛おしく思わずにはいられない。

津島岳央 / Takahiro TSUSHIMA〈 Artist 〉

カメラ Canon EOS 5Ds R
レンズ Zeiss Otus 55mm f1.4 ZE
ISO 100
シャッタースピード 1/5000
絞り f1.4
撮影地 日本 瑞牆山