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カールツァイス -オーバーコッヘン本社 探訪- 05

- カールツァイス、6年ぶりのスーパー35mm対応ズームレンズを発表 -

HOTSHOT 編集部

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ZEISS Lightweight Zoom LWZ.3 21-100mm/T2.9-3.9 T*

今年、シネマレンズの世界にカールツァイスから新しい顔が加わった。
ZEISS Lightweight Zoom LWZ.3 21-100mm/T2.9-3.9 T*(LWZ.3)は、同社が6年振りに発表したスーパー35mm判のシネマレンズである。近年のスーパー35mm大判センサーを有するシネマカメラの需要に対応して設計・開発されたレンズだ。既存のシネマズームレンズはオーバーコッヘン本社で製造されているが、今回のLWZ.3は同社にとって初の日本製シネマズームレンズとなる。無論、仕様決定から画質チューニングに至るまで、カールツァイスのシネマレンズ100年のノウハウの蓄積が反映されている。

最近の、特にミドルレンジにおけるシネマレンズ市場では、Canon EOS C100 MarkⅡ、EOS C300 MarkⅡ、Sony PXW-FS7、PXW-FS5、Blackmgicdesign URSA mini 4.6K、RED Dragonなど、多くのスーパー35mmサイズの大判センサーカメラが席巻している。こうしたカメラに周辺光量が豊富で解像度も高いフルサイズ35mm判のレンズを使うユーザーも多いが、やはり予算面では高額になり、こうしたカメラのオーナーオペレーター達にはやや届きにくかったのも事実だ。
そこで画質に妥協はせず、対応センサーサイズを小さくすることで中胴を細く、レンズ直径を小さく抑えて軽く持ちやすく、また価格的にも手の届きやすいズームレンズとして企画されたのがこのLWZ.3だ。
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今回のLWZ.3は、全長226mm、重量2.0kgという小型軽量に、外形も前枠口径114mm、ギアピッチ0.8Mとシネマレンズの標準値を採用。ズーム域は21mm~100mmと頻繁に使われる焦点距離をカバーしズーム比約5倍、さらにプライムレンズに匹敵するシャープネス、コントラストを有する。絞り値もT2.9~22、絞り羽根は11枚構成、MOD(最短撮影距離)も80cm、性能面では妥協せずに価格的にはかなり配慮した製品。また、対応するレンズマウントもPL、EF、F、E、MFTとCompact Prime(CP.2) やCompact Zoom(CZ.2)と同様にIMS交換マウントを採用しており、ユーザーが所有するカメラシステムに柔軟に対応できる。
CZ.2はそのラインナップを個人所有で揃えるにはやや高額だが、LWZ.3であればまず自己所有出来るのが特徴である。LWZ.3を持って撮影に臨み、予算が取れる作品ではLWZ.3で足りない焦点距離はさらにCP.2のレンタルでまかなうなど、LWZ.3を購入しても早期に投資を回収できるという、これまでのシネマレンズ製品とは異なったマーケット戦略を元に製造されている。
このレンズは特に、ドキュメンタリー作品撮影など多くのレンズを持ち歩けない現場や、企業PRビデオ、コマーシャルなどで活躍するミドルレンジ分野のキャメラマン向けの製品として、新たな市場拡大に向けたニューレンズであると言える。
2017年1月末出荷予定。