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ARRI 次の100年に向けて-03

- インタビュー:CEO フランツ・クラウス -

HOTSHOT編集部

UP

Franz KRAUS(フランツ・クラウス)
CEO / Professor

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ー 今後の新製品や新技術として、なにか具体的なアイディアはありますか?

フランツ:拡張現実(AR)やバーチャルリアリティ(VR)だけでなく、360度映像のキャプチャーやコンピュテーショナルイメージといったテクノロジーを勉強し、リサーチしています。実際に、ARRIのポストプロダクションには、バーチャルリアリティプロダクションもあります。もちろんビジネス面も考えなくてはいけませんが、テクノロジー開発として、どこが面白いのか学べるところになっているのです。

ー ALEXAシリーズは映像業界で非常に人気のあるカメラですが、一方で、現在は4Kというトレンドもあると思います。この需要に対してARRIはどのように考えていますか?

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フランツ:ALEXAに着手した頃は、すでに私たちには4Kや6Kの経験がありました。解像度だけではなく、ダイナミックレンジやフレームレートも大事だということを知っていましたので、私たちはいつも3つのパラメーターを一緒に見ていました。映像を24フレームに保ち続ける限り、良いディテールを出すには解像度を高くするだけでは不十分なのです。なぜなのか? それは、撮っているものも動くし、カメラも動くので、イメージ(動画)がぼやけたり、ガタガタしたりし、ディテールの美しさが遅れて表現されてしまうのです。しかし、私たちはダイナミックレンジやHDRの表現に力を入れてきました。そこにALEXAの成功があると思います。多くの人が高解像度よりも豊かなダイナミックレンジが表現する美しさの方により信頼を置くことができたでしょう。現在、ハイフレームレートで撮った作品はまだありませんが、(フレームレートが)上がるとともに高解像度も必要になってくることは明らかです。私たちもそれに対しての準備はしています。
高解像度についてはどうしてもデータ量が問題になります。2Kから4Kになると約4倍、さらにHDRにするとその約20%アップになります。さらにハイフレームレートであれば、フレームレート数に比例してデータ量は上がっていきます。高解像度、そしてハイフレームレートなコンテンツを、効率的に仕上げたいのであれば、あとは圧縮率を上げるしかないのです。しかし、圧縮はノイズを発生させます。ハイフレームレートの美しさを保ちたいなら、ノイズに付き合っていかねばなりません。こうした需要への回答として我々には、ALEXA 65というカメラがあります。6Kを超える解像度を持ち、広大で美しく、そしてダイナミックレンジに富んだ映像が欲しいユーザーにはパーフェクトなカメラです。

ー カメラや照明の分野で、ARRIを業界のリーダーに押し上げた要因は何でしょうか?

フランツ:私たちは有用性を大事にし、ユーザーに寄り添ってきました。製品を提供し、それが状況に適応するようにしてきたのです。また、カメラのスタビライザーシステムや照明の開発といったことだけではなく、プロダクトデザインにも注力してきました。それはつまり、”工学製品(テクノロジー)が有用する場を必要とするのではなく、有用があるから、それに適したテクノロジーを必要とする”ということなのです。ARRIの歴史を振り返れば、なぜ100年を記念しているのか分かるはずです。多くは映画のために作られた製品ではなく、のちに映画に使えるようになった製品ばかりです。例えば、レンズのリフレクトシステムは、実はARRIが開発したものではありません。エンジン業界で開発されたものですが、ARRIがこの業界に持ち込んだのです。また、1972年には、ARRIの照明エンジニアが新しい技術を取り込み、HMIを導入しました。しかし、容易なことではありませんでしたよ。最初は色が演出できずひどい状態だったのですが、別分野のある技術を取り込み、この業界で使えるようにしたのです。
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PHOTOGRAPHER: 高橋ケンイチ、田中誠士