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平井堅 / Ken Hirai Films Vol.14 「 Ken’s Bar 20th Anniversary Special !!」

- VARICAM LT、VARICAM 35、AU-EVA1 /シネマカメラでマルチライブ配信・収録 多彩なレンズ演出、デュアルネイティブISOで「絞り」を稼ぐ! -

超人気ライブ「Ken’s Bar」開店20周年記念ライブ

極楽映像社 代表取締役社長
野澤 啓氏 インタビュー

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人気アーチスト 平井堅のワンマンライブ「Ken’s Bar」は、平井堅自身が「店長 兼 ボーカル」を務めるという設定で、ステージを洒落たバーとして構成・演出、観客は食事や飲み物を楽しみながら平井堅のトークやパフォーマンスを楽しめるという超人気のライブ。
平井堅自らがトータルプロデュースし、1998年5月に都内のイベントスペースでスタートした「Ken’s Bar」が、2018年に「開店20周年」を迎え、5月に東京、第二弾は8月にニューヨークで開催。

その後、第三弾は11月から札幌、福岡、広島、宮城で開催し、最後はクリスマス・イブに横浜で開催し、幕を閉じた。プラチナチケットともいわれるほど超人気のイベントのため、より多くの人に体験してもらおうと、5月の東京公演では、全国35カ所の映画館にライブ配信でパブリックビューイングを開催。また、東京、ニューヨーク公演は2018年12月に、Ken Hirai Films Vol.14 『Ken’s Bar 20th Anniversary Special !!』として、DVD、Blu-rayが発売された。

全国16カ所でライブ配信 多彩なレンズを使用

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極楽映像社とクラウドランドは、TOKYO DOME CITY HALL公演の撮影とライブ配信を担当。 今回は、Blu-ray / DVDパッケージ用にマルチカメラで撮影するとともに、会場でスイッチングを行い、ライブストリーミング配信を行った。この収録にはパナソニック「VARICAM 35」、「VARICAM LT」を12台を使用。「VARICAM LT」は2018/2月のアップデートにより、リモートオペレーションパネル「AK-HRP1000」からのフルコントロールに対応し、シネマカメラでありながらスタジオカメラのようなライブ配信に適したワークフローを可能にした。
また、舞台上の遠隔操作用カメラには、「AU-EVA1」(EVA1)を1台設置し、全てシネマカメラでの配信・収録を実現した。

シネトーンで統一感、デュアルネイティブISOで低照度対応

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今回のカメラ選定のねらいについて、同社社長の野澤氏は「平井堅さんのコンサートは、以前はフィルムで撮影していたこともあり、雰囲気のあるシネトーンがマストです。今回もそうした雰囲気を映像でも大事にしていきたいと考えました」
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「最初に決まったのは、客席後方のカメラ。後方からB4レンズを使ってシネトーンで撮りたいと。 シネレンズだと、ライブの時に欲しいレンジ(ズーム域)がとれない。B4にしておけば、箱レンズも使えるし、極端に100倍ズームも使える。しかしステージは照明を抑えた明るさのため、絞りを稼ぐ必要があります。そこで、デュアルネイティブISOを搭載したVARICAMをチョイスすることになりました。光学式マウント変換アダプタ(オプトマグ)を用いて、キヤノンのB4マウント40倍 ENGレンズを使用しています。また暗めの照明の中で絞りを稼ぐために、感度はISO5000で設定しています」(野澤)
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「次に、前方のカメラもトーンをあわせ、さらにEFマウントのスチルレンズも使いたい、という要望も出てきたことで、VARICAM LTを採用することに決まりました」(野澤)
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「最後に、舞台上のカメラはEVA1を採用しました。VARICAMとのトーンをあわせやすいという点と、ファームウェアがバージョンアップしたことでリモートで絞りをコントロールしながら、ズームサーボを調整できるなど、リモートでの使い勝手の良さから決定しました。気が付いたら、全部VARICAM系ですね(笑)」(野澤)

「現場対応の良さも機種選定の一因」

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配信では、パラ収録の映像をスイッチングしてストリーミング配信。「LTもEVA1も安定してきており、カメラ部分については安心して使える」という野澤氏だが「VARICAMを使った配信システムは初めて」ということもあり、当日現場にはパナソニックから担当者が張り付いた。野澤氏は「こういうメーカー対応をしてくれる部分も、VARICAMを選んだ理由の一つ」と話す。
極楽映像社がVARICAMを導入した当初に実施した「ウルトラマン列伝」の撮影で、ウルトラマンのカラータイマーの発光体がLEDになったため、色が飽和してクロマがクロップして色が潰れてしまった。

「これをパナソニックの担当者に話したらひと月以内で対応してくれました。それからは他のカメラだとカラータイマーの色がちゃんと出ないからと、VARICAMのみが採用になりました。」(野澤)
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「通常ライブ配信・収録ではカメラ内収録ができるカメラしか使いません。外部収録機材を使用すると配線トラブルや録画ミスなどのヒューマンエラーが出やすく、それを極力なくすためです。失敗が許されない中で、新しいことをしようと試みることができるのは、やはりそうしたサポートがあるから。ガチンコの現場で仕事の浮沈に関わるようなときは、どの機材に命を預けるか、という思いでカメラを選んでいます」(野澤)

VARICAM=ハイスピード撮影を効率化

「VARICAMのデュアルネイティブISOは、映画でも使うケースが徐々に増えていますね。映画の撮影では、人が歩いているちょっとしたシーンだけハイスピードで撮ることがありますが、現場でハイスピードで回したとき、そこだけ照明を倍にしてくれ、という要求は時間も予算も限られた現場ではなかなかできません。シチュエーションを1つ作って道を歩いてくるだけなので、そこだけ光量を倍にしてくれとはとても言えません。しかしVARICAMだと、単純にデュアルネイティブISOによって絞りを切り替えるだけで、そのままでいけますから、コストもだいぶ抑えられます。香盤時間や全体のタイムテーブルを短縮できる、デュアルネイティブISOは、現場で最も重要なカメラ機能の一つと言えるでしょう」(野澤)

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