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映画の魅力を体感しながら制作プロセスまで学ぶ

- ドイツ映画博物館 探訪 / フォトレポート -

HOTSHOT編集部

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多くの映画博物館では、映画で使用された小道具や衣装、キャストの紹介、映画にまつわる歴史、撮影機材などの資料展示で映画の世界を体感できるといった趣きが多いが、映画制作の実際のプロセスや技術そのものを体感して学べる博物館は珍しい。

フランクフルト駅から徒歩15分、マイン川河岸のムーゼウムウーファー(Museumsufer)=「ミュージアムの岸」の中にあるドイツ映画博物館。ドイツ初の映画博物館として1984年にオープン、2011年に大幅な改装工事が行われ、優雅で荘厳な外観とモダンな内装に生まれ変わった。ここの常設展示はプリプロダクション/プロダクション/ポストプロダクションまでの映画制作のプロセスを学べる、映画制作を目指す者にとっては有意義な展示内容が魅力的だ。

映画制作のプロセスを展示する3階の展示場では、アクティング(演出法)からキャスティング(配役)、衣装、美術、音響、そして撮影技法から、ストーリーボードの書き方、照明技法、クロマキー技術、さらにはカット編集やモンタージュ(編集)の技法など、映画制作の各プロセスを体感しながら学ぶことができる。圧巻はセンターに位置する3面のスクリーンで上映されるスペシャル映像。各テーマに沿って世界の名作映画からカットした膨大な数の名場面をつないでおり、映画がいかに感情表現を伝える秀逸な技術であるかを五感で感じることのできる有意義な空間に設計されている。
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ドイツ映画博物館

Official Website: http://deutsches-filminstitut.de/filmmuseum/

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3階に入ってすぐに飛び込んでくる、映画「エイリアン」に登場する、ゼノモーフ(Xenomorph)のコスチュームがお出迎え
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初期のARRIFLEXカメラなど、撮影機材もいくつか展示されている
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最初の「スターウォーズ エピソード 4」でスタント用に使用されたダース・ベイダーのマスク
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VFXのクロマキー合成を自分自身で体感できる仕組み
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名作映画のサウンドミキシングを再編集できるコーナー
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映画撮影で最も重要な照明技術、タッチパネルの切り替えで名作の代表カットを実体験
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名作で使われた実物の絵コンテも展示
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スタンリー・キューブリック作品「2001年:宇宙の旅」のカット割を示すストーリーボード
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多くのカットから必要なカットを自由に選び、編集によって何が変わるかを体感できる
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秀逸な編集で多くの名作の名カットをつないだ映画制作の魅力を伝えるイメージムービー
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2階にはプレシネマの歴史を辿る、映画映像技術の解説と機材が展示されている

PHOTOGRAPHER: 高橋 ケンイチ